ジーン・イーグルス（Jeanne Eagels 1890年6月26日生）［アメリカ・女優］
セントルイスのアイルランド系移民の家庭に生まれる。教育を受けられず、店員などで働きながら舞台への熱に取りつかれ、地元のテント劇場に出演するようになった。1922年にニューヨークのマキシーヌ・エリオット劇場で上演された『雨』でのサディ・トンプソンは彼女の当たり役となった。ウィリアム・サマセット・モームの短編を戯曲したこの劇で、南の島のふしだらな女性役を引き受ける女優が他に見つからなかったためであるが、彼女はこの主人公の複雑な心理を巧みに表現してみせた。その後ジーンはこの役を持って国内を巡業、2年間のロングラン公演となった。
1925年にスタンフォード大学のフットボール選手エドワード・ハリス・コイと結婚するも、夫の暴力を理由に裁判離婚。1928年の主演舞台『ボール紙の恋人』で遅刻して俳優協会から除名されてしまった。生活のために映画にも出演したがあまり成功せず、次第に精神的な安定を失い、アルコール依存と精神安定剤を乱用するようになった。1929年、ジーンは第2回アカデミー賞には主演女優賞にノミネートされながら、同年10月にニューヨークのパークアベニュー病院で亡くなった。死因は抱水クロラール（鎮静剤）の過剰摂取に起因するものであった。その死の28年後に、彼女の半生記を描いた映画『女ひとり』が作られ、ジーン役はキム・ノヴァクが演じた。
1929年10月3日死去(享年39)
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